1980年代に登場し、J-POPの中でいち早くR&Bやソウルを取り入れた久保田利伸。
唯一無二の歌声とグルーヴ感ある楽曲で、長きにわたり多くのリスナーを魅了してきました。
本記事では、そんな久保田利伸の「名曲」に焦点を当て、時代ごとに広がってきたファン層の変化を読み解きます。
デビュー当時からの熱心なファンはもちろん、最近のライトリスナーにもおすすめしたい、彼の音楽が「大人世代」に響く理由を掘り下げていきます。
久保田利伸とは?時代と共に歩んできたR&Bの先駆者
久保田利伸は1986年、「失意のダウンタウン」でデビュー。
その後、「Missing」や「You Were Mine」などのバラードで注目を集め、ブラックミュージックを日本のポップシーンに本格的に持ち込んだ先駆者として知られています。
久保田利伸は幼い頃から、ニューヨークのブラックミュージックに憧れていました。
そのため、スティーヴィー・ワンダーやマイケル・ジャクソンをラジオでよく聴いていました。
久保田の音楽スタイルは、ブラックミュージック、R&Bを基盤にしながらも、日本語のメロディと感情をハイレベルに表現しています。
歌唱テクニックもスティーヴィー・ワンダーやマイケル・ジャクソンの影響が強いと思います。
英語と日本語を自在に行き来しながら歌う姿は、まさに“グローバル・アーティスト”の草分け的存在です。
1990年代には海外進出も果たし、1996年にはドラマ『ロングバケーション』の主題歌「LA・LA・LA LOVE SONG」で社会現象的なヒットを記録。
以降もコンスタントに作品を発表し続け、ライブでは参加しないと体験できないパフォーマンスで世代を超えたファンを魅了しています。
時代を彩った名曲たち〜ファン層をつなぐ久保田サウンド
久保田利伸の魅力は、その時代時代に合わせて進化するサウンドと、普遍的な“愛”を描く歌詞にあります。
代表的な名曲をいくつか振り返ってみましょう。
久保田サウンド名曲「Missing」
1986年9月10日にリリースされた1stアルバム『SHAKE IT PARADISE』(アルバムチャート11位)からの1曲。
もともとは、シングルのリリースはなかったんですよね。
デビュー初期のバラードで、恋愛における喪失感を描いた一曲。
繊細なメロディと切ない歌詞が胸に沁み、今なおライブでの定番曲として愛されています。
リリースから40年近く経っても色褪せない名作です。
初期からのファン層にとっては、久保田といえば「Missing」ですよね。
久保田サウンド名曲「Dance If You Want It」
1988年9月30日にリリースされた3rdアルバム『Such A Funky Thang!』(アルバムチャート1位)からの1曲。
ファンク色の強いナンバーで、久保田がクラブ・ミュージック界隈からも注目され始めた時期の曲。
ブラックミュージック特有の重いグルーヴ感とソウルやゴスペル的メロディーをアピールするこのサウンドはニュージャックスウィングという音楽スタイルでアメリカで話題になりました。
R&Bとファンクのエッセンスが詰まっており、当時の若年層だけでなく、今聴いてもクールに響きます。
久保田サウンド名曲「LA・LA・LA LOVE SONG」
1996年12月2日にリリースされた7枚目のアルバム『LA・LA・LA LOVE THANG』(アルバムチャート2位)からの1曲。
1996年5月13日にシングルリリースし、シングルチャート1位を獲得してミリオンセラーとなりました。(累計売上は185.6万枚)
久保田利伸最大のヒット曲であり、日本におけるR&Bポップスの地位を確実なものにしました。
ナオミ・キャンベルとの共演でも話題を集め、ライト層にも一気に知名度を広げました。
この曲がきっかけで久保田を聴き始めた人も多いでしょう。
この時期から久保田のトレードマークとなる「チョンマゲヘアー」になっていましたね。
実は私も「チョンマゲヘアー」をマネていました。(笑)
マネて気づいたのですが、似合うのは顔が小さく目元のホリが深い人だと思います。(笑)
久保田サウンド名曲「LOVE RAIN ~恋の雨~」
2010年6月16日にシングルリリースされた35枚目のシングルとなります。(シングルチャート3位)
また、2010年11月24日にコンピレーションアルバム『LOVE & RAIN 〜LOVE SONGS〜』 をリリースしています。(アルバムチャート11位)
雨をテーマに成熟した大人の恋愛を描いた一曲。
ソウルフルでアップテンポな小気味良いリズムでありながら、繊細さも持ち合わせた名バラードで、大人世代のファン層に特に評価されています。
久保田サウンド名曲「諸行は無常」
2025年6月20日配信スタートの最新シングル。
21日からデビュー40周年をスタートする記念の曲となっています。
軽快でPOPな感じが爽やかな印象のサウンドと韻を踏んでいる歌詞が久保田らしい仕上がり。
自分らしく生きていこうという応援ソングに感じました。
久保田利伸ファン層の広がり〜コアな支持からライトファンへ~
久保田利伸の音楽は、リスナー層の広がりとともに進化してきました。
1980年代デビュー当初は、ブラックミュージックや洋楽を好む音楽マニア層が中心。
R&Bを“J-POPの中でどう聴くか”が問われていた時代で、洋楽リスナーにとって久保田は架け橋のような存在でした。
ドラマやCMのタイアップ曲が増えたことで、音楽ファン以外の一般層にも名前が浸透。
特に「LA・LA・LA LOVE SONG」は フジテレビ系テレビドラマ『ロングバケーション』の主題歌となり、バズりましたね。
以降は、カラオケやラジオなどでもよく聴かれるようになり、20〜30代のライトリスナーを取り込みました。
現在、SpotifyやApple Musicなどの音楽ストリーミングサービスを通じて、若い世代にも久保田のサウンドが認知されるようになりました。
ファン層のメインとしては40代~60代になるかと思います。
しかし、久保田は40代〜60代の大人世代と若年層が同時に楽しめる稀なアーティストとなっています。
特に大人世代の女性にとっては、歌詞の共感性や声の艶やかさが支持の理由となっており、「人生経験を重ねるほど沁みる音楽」として、大人だからこそ共感できる味わいがあります。
まとめ
久保田利伸は、時代やジャンルの枠を超えて愛されるアーティストです。
R&Bというジャンルの垣根を越え、多くの名曲でファン層を広げてきました。
特に大人世代には、久保田の音楽に「自分の人生」を重ねられるという強い共感があり、今なお熱い支持を集めています。
「昔よく聴いていたけど、最近はあまり…」という方も、ストリーミングや最新ライブ映像を通じて、あらためて久保田サウンドの深みに触れてみてはいかがでしょうか?
2025年9月から久保田利伸デビュー40周年記念ライブ『Big up!』がスタートします。
生の久保田利伸ワールドを感じるなら是非参加してみては?
時を経ても変わらない感動が、そこにはあります。
最後までご覧いただきありがとうございます。
see you!
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