「アンニュイ・ホリデイって、最近よく聞くけど一体どんなアーティスト?」
TBSラジオやSPACE SHOWER MUSICのオーディションで話題を集め、音楽好きの間でじわじわと注目度が高まっているアンニュイ・ホリデイ。
名前は耳にしたことがあっても、実際にどんなメンバーがいて、どんな音楽を作っているのか知らない方も多いのではないでしょうか。
「令和式ネオ・シティポップ」と称される彼らの音楽は 、90年代のノスタルジーと現代のセンスが絶妙に融合した独特の世界観を持っています。
この記事では、アンニュイ・ホリデイのメンバー構成から音楽スタイル、初めて聴く方にもおすすめの楽曲まで、このユニットの魅力を余すことなくご紹介します。
読み終わる頃には、きっとあなたもアンニュイ・ホリデイの世界観に惹き込まれているはずです。
アンニュイ・ホリデイとは?ユニットの基本情報と独自のコンセプト
アンニュイ・ホリデイは、大学生のオノデラとオヤマダ(45)が中心となり、2020年10月に始動した”良質なポップス”を追求するユニットです。
TBSラジオ「JUNK」やSPACE SHOWER MUSIC主催オーディションで話題沸騰 し、インディーズシーンを中心に着実にファンを増やしています。
バンド名の「アンニュイ」はフランス語で「退屈」「物憂げ」を意味し、そこに「ホリデイ」を組み合わせることで、どこか脱力感がありながらも心地よい休日のような雰囲気を表現しています。
とてもオシャレなバンド名ですよね。
男性2人から出てきたバンド名には思えないです。(笑)
アンニュイ・ホリデイは固定メンバーがいない?革新的な活動スタイル
彼らの最大の特徴は、メンバーやジャンルに囚われない形式で「ポップスとは何か」を模索していくという活動スタイルです。
多くのバンドが固定メンバーで活動する中、アンニュイ・ホリデイは楽曲ごとに異なるボーカリストや演奏者を迎え入れ、その時々で最適な音楽を作り上げていきます。
2024年10月16日リリースのアルバム『自意識ニューロティック 』では、固定メンバーを持たないスタイルゆえ、入江陽、仮谷せいら、原田美桜(猫戦)、Kingoをはじめ、計24名のミュージシャンをゲストに迎えて作品を制作しています。
アンニュイ・ホリデイ メンバー紹介:オノデラとオヤマダ(45)の魅力
アンニュイ・ホリデイ オノデラは感性豊かな楽曲制作の要
オノデラは大学生という若さでありながら、アンニュイ・ホリデイの楽曲制作において中心的な役割を担っています。
オノデラとの会話でよく話題にあがるのが、岡村靖幸、小沢健二、高橋徹也、カーネーション、米米CLUB、角松敏生あたりと語られるように、90年代の日本のポップス文化に深い造詣を持っています。
これらのアーティストからの影響は、アンニュイ・ホリデイの楽曲制作に色濃く反映されており、ノスタルジックでありながらも新しさを感じさせる音楽性の源泉となっています。
大学生という立場から見た現代社会への視点と、豊富な音楽知識が融合することで、独特の歌詞世界やサウンドが生まれています。
アンニュイ・ホリデイ オヤマダ(45)は経験と知識を活かしたプロデュース力
もう一人の中心人物であるオヤマダ(45)は、名前に「(45)」とつけられているユニークな存在です。
オノデラとは、音楽的な感性が合致し、テクニカルに走ることなく、ポップネスを追求している音楽を好むという共通点で結びついています。
オヤマダの持つ経験値と、オノデラの感性が化学反応を起こすことで、世代を超えて共感できる楽曲が生まれています。
楽曲制作においては、ありとあらゆる音楽、映画、小説、絵画、ファッションを引用するのではなく限りなくプリコラージュするアプローチを取り、多様な文化的要素を巧みに織り込んでいます。
アンニュイ・ホリデイの魅力!豪華すぎるゲストボーカリスト陣
2024年10月16日リリースのアルバム『自意識ニューロティック 』では、固定メンバーを持たないスタイルゆえ、入江陽、仮谷せいら、原田美桜(猫戦)、Kingoをはじめ、計24名のミュージシャンをゲストに迎えて作品を制作しています。
それぞれの楽曲に最適なボーカリストを起用することで、曲ごとに異なる表情を見せる多様性がアンニュイ・ホリデイの大きな魅力となっています。
音楽スタイル:令和式ネオ・シティポップの魅力
「架空90年代深夜アニメのED集」というコンセプト
「架空90年代深夜アニメのED集」をコンセプトに制作された本作『自意識ニューロティック 』は、渋谷系〜フュージョンまであらゆるジャンルがコラージュされた、音のワンダーランド として仕上がっています。
このコンセプトは非常にユニークで、実在しない90年代アニメのエンディング曲を想像して作るという、まさに「プリコラージュ(創造的な寄せ集め)」の発想です。
渋谷系からフュージョンまで幅広いジャンルミックス
アンニュイ・ホリデイの音楽スタイルは、一言で表すなら「令和式ネオ・シティポップ」。
90年代の渋谷系ポップスが持っていたお洒落さとメロディセンス、そこにフュージョンやジャズの要素を加えた洗練されたサウンドが特徴です。
テクニックを誇示するのではなく、あくまで「ポップネス(ポップスらしさ)」を最優先にする姿勢が、幅広いリスナーに受け入れられる理由となっています。
頭を使わなくても、肩肘張らなくても、すんなり聴けてしまう音楽性は、現代の複雑化した音楽シーンにおいて、かえって新鮮に響きます。
ファッションスタイルとの融合
ありとあらゆる音楽、映画、小説、絵画、ファッションをプリコラージュするアプローチは、音楽だけでなく視覚的な表現にも及んでいます。
90年代カルチャーへのリスペクトを感じさせながらも、現代的なセンスでアップデートされたスタイルは、音楽と一体となって独自の世界観を作り上げています。
おすすめ曲5選:初心者でも楽しめる珠玉の楽曲
1. 『グロテスク・ラヴ』
活動の指標となる1st Single『グロテスク・ラヴ』のテーマは「資本主義と恋愛至上主義の限界点」。
アンニュイ・ホリデイのデビュー曲にして、彼らの思想性が最も現れている作品です。
キャッチーなメロディの裏に隠された社会批評的なメッセージが、聴くたびに新しい発見をもたらしてくれます。
2. 『愛でカムフラージュ(feat. 稲川真帆 & Kingo)』
2024年10月16日リリースのアルバム『自意識ニューロティック』のリード曲として制作されたこの楽曲は、稲川真帆とKingoという2人のゲストボーカルを迎えた意欲作。
タイトルが示す通り、「愛」という言葉で何かを隠している、あるいは偽装しているような複雑な感情が描かれています。
洗練されたアレンジと印象的なメロディラインが光る一曲です。
3. 『位置について feat. 入江陽』
2024年10月16日リリースのアルバム『自意識ニューロティック 』からの楽曲。
「8月の魔法のよう」という歌詞があり、8月の終わりにリリースされたこの楽曲は、ある作品を観て涙した感情を抽出して作られたという、非常にパーソナルな作品。
入江陽の透明感と温かさのあるボーカルが、夏の終わりの切なさと甘酸っぱさを完璧に表現しています。
4. 『午後5時のサマーデイ(ENDLESS SUMMER ver.)』
2024年10月16日リリースのアルバム『自意識ニューロティック 』からの楽曲。
タイトルから想像できる、夕方の微妙な時間帯の空気感を見事に音楽化した作品。
夏を感じる爽やかで軽快な1曲です。
後半の語りが何ともエモく、照れてしまいました。
5. 『いつかみんな大人になる feat.ぷるおーばーずのせてぃあ』
2020年11月18日リリースのシングル。
「the pullovers」(ザ プルオーバーズ)というバンドのボーカルCettiaを迎え、若い世代をイメージするような優しい感覚。
まさにアンニュイな雰囲気にマッチした楽曲。
少しハネた感じのリズムと間に入る語りが懐かしくも新鮮に映ります。
個人的にはサックスが差しで入ってアクセントになり、気に入っています。
アンニュイ・ホリデイの独自の音楽には弱みもある?
2024年10月16日に待望の1st Full Album「自意識ニューロティック」をリリースし、アンニュイ・ホリデイは新たなステージに立ちました。
全7曲、計33分 というコンパクトながら濃密な内容は、現代のリスナーの聴き方にもマッチしています。
メンバーやジャンルに囚われない形式で「ポップスとは何か」を模索していく という姿勢は、音楽シーンに新しい風を吹き込んでいます。
固定概念にとらわれない彼らの活動は、今後の日本のポップスシーンにおいても重要な存在になっていくはずです。
また、アンニュイ・ホリデイの弱みと思ったことは、バンドとしての柱となるメインボーカルが不在だということでしょうか。
いろいろなテイストを聴きたいというリスナーには良いことですが、「アンニュイ・ホリデイはコレ!」って思いたいリスナーにとっては決め手を欠いているかと思います。
つまり、固定リスナーになりにくい一面を持っていると思います。
まとめ:アンニュイ・ホリデイが提示する「令和式ネオ・シティポップ」の形
アンニュイ・ホリデイは、「良質なポップス」を追求する革新的なユニットです。
固定メンバーを持たず、楽曲ごとに最適なゲストを迎えるスタイルは、従来のバンド形態とは一線を画しています。
「令和式ネオ・シティポップ」と称される彼らの音楽は、90年代カルチャーへのリスペクトと現代的センスが絶妙に融合。
現代社会を生きる私たちが抱える複雑な感情を、キャッチーなメロディに乗せて届けてくれる…。それがアンニュイ・ホリデイの魅力です。
まだアンニュイ・ホリデイを聴いたことがない方は、ぜひこのアルバムから彼らの世界に触れてみてください。
SpotifyやYouTubeなどで気軽に聴けるので、通勤時間や休日のリラックスタイムに、ぜひアンニュイ・ホリデイの「脱力感」を体験してみてはいかがでしょうか。
最後までご覧いただきありがとうございます。
see you!
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